仕事が一段落したので気分転換に、立て続けに、映画を3本、映画館で観てきました。3本見ると結構リフレッシュされますね。さて、備忘録的に簡単な感想を。
①「君の忘れ方」:グリーフケアに携わる者として、見ておいた方がいいかな、と思って観に行きましたが、正直あまり響かなかった。主人公の表現や言葉遣い、仕草、行動が好きな感じではなかった。グリーフにおいて、「忘れる」は馴染まないと思ったが、タイトルが示している通り「忘れる」は一つのテーマでそこはやはりしっくりいかなかった。個人的には忘れるのではなく、繋がる、そしてどう繋がるかは個人により幅がある、と思う。だから思い切って「君と繋がる」というタイトルの方がずっといいし本質を表していると思う。グリーフの本質、この映画の本質。映画は監督が考えている以上のものは基本映し出さないと思うが、監督の考えに深みがあるようには感じなかった。(星をつけるなら5点満点中2ぐらい)
②「アンダーニンジャ」:原作の漫画を通読していたので、これを実写化にしたらどこまでVFX(CG)で表現できるんだろうという興味が湧き、観ました。かなり原作の再現性は高く、主人公の雰囲気は、(他の多くの漫画実写化と比べてイメージを崩すことなく)イメージ通りでよかったです。イメージがあまりに違うと一気に気持ちが盛り下がりますので。アクションも見ごたえがあり、独特の世界観もしっかり描かれていて全体的に悪くなかったです。ただ、もう一段階発展的な何かがあればさらによかった。つまり実写化映画としてはよいが、物足りない部分も正直あるという感じ。(星は5点中3.5ぐらい)
③「サンセット・サンライズ」:よかった!この1年で観た映画でベスト3に入るかもしれない。全体的に笑える部分も多いが、大事なテーマはしっかり伝わってくるし、考えさせられる部分もある。感情と思考を揺さぶられる、だけどユーモアでしっかり抱えられているから、観ていて楽しいし、見終わった後も心がしばらく温かく感じた。さすがクドカン脚本ですね。原作もあるようなので読んでみたい。①と比べて感情移入できる主人公で、自分の感覚や考えを誠実に伝えようとする感じが心地よかった。また、東北人の温かさ、奥ゆかしさ、もどかしさをこれほど面白く描いた映画は他にほとんどないのではないかな。宮城が舞台ということで方言がほとんど分かったのは個人的にちょっと嬉しかった。震災について現地の人、東京の人の本音を垣間見れるが、ぶつかりながらさらにその先のあり方の1つを提示しているのは個人的に好感が持てる。どちらかだけとか、ぶつかって終わり、の論が圧倒的に多いと感じるので。大事なのはその先のあり方を手を握り考えることだと思います。もし人に勧めるなら、この3本の中では断トツこれをお勧めします。(星は5点中4.5ぐらい)