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犯罪被害者の心情と関わり方―被害者の心情⑥:各論その1-1

犯罪被害者の心情⑥:各論その1-1 性暴力被害者の心情

 山本潤 「13歳、『私』をなくした私」 2017 朝日新聞出版より

「性暴力はとても言いにくく、その影響を語ることも難しい。
 思い出したくない出来事が不意によみがえってきて、それを避けようと感情や感覚を鈍らせた結果、自分が生きていると感じられなくなること。
自分には何の力もないという無力感に襲われ続け、他者と適切に交流する能力を失うこと。
 人類の半分である男は獣で悪魔で、世界は敵意に満ちていると感じながら過ごすこと。
 些細な出来事にも過敏に反応し、緊張状態になってしまう身体を抱えながら、いつ何が起こるかわからないという恐怖にさいなまれて生きること。
 性的な被害を受けた自分は、傷ついて汚れていて恥ずかしくて、生きている価値がない人間だと思いながらも、命をつなぐこと。
このような思いを感じながら日々暮らすことは、生きることをとても難しくした。」

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